自律神経失調症

最近、「自律神経失調症」という言葉はメディアなどでもよく聞かれるようになりましたが、ストレスの多い現代社会における現代病の一つとなっています。

自律神経とは文字通り、本人の意志とは別に身体を勝手にコントロールしてくれる仕組みのことです。私たちの身体には意志で動かせる部分とコントロールが不能な部分とがあります。例えば手足は何らかのケガや病気がない限りは自分の意志で自由に動かすことができます。これが皆さんよくご存じの運動神経ですね。一方、心臓の動きや胃腸の働きは自分の意志でコントロールすることはできません。このように自分の意志では動かせないけれど、生命活動に関わる重要な働きを自然にコントロールしてくれているのが自律神経です。

この自律神経には活動する神経（＝交感神経）と休息する神経（＝副交感神経）の2つがあります。交感神経が働いているときは脳や身体は働くのに適した状態になります。一方、副交感神経が働いているときは脳や身体を休めて交感神経が働いたときにたまった疲労物質や老廃物を除去し、身体を修復してくれます。

通常の場合、自律神経はがんばって日常をこなす交感神経とリラックスして身体を修復してくれる副交感神経が均等に働いていますが、「何らか理由で」これらの神経活動の調和が崩れると、休息したいのに交感神経が活性化し異常な興奮や発汗で眠れなくなったり、活動が必要な状況で副交感神経が過剰に活発化し、極端な無気力・無反応になるなどの症状が現れます。

自律神経失調症は、発症すると日常生活にも支障をきたすことが多く、また長期化もしやすいため、自律神経失調症を悪化させないためにも、疑わしい症状がある時にはできるだけ早めに受診し、早期に治療することが大切です。

もし、あなたが自律神経失調症でお悩みだったり、次々に現れる原因不明の症状があるようでしたら、是非こちらのサイトを読み進めてください。当院が自律神経失調症をどのように考え、さらにどのように治療していくかを解説していきます。

身体の働きを無意識のうちに行っている自律神経は、背骨の中を通って全身に張り巡らされ、内臓・筋肉・皮膚・血管などに繋がり、それぞれを動かしています。

もし、この神経がどこかで働くことを邪魔されるとどうなるでしょうか。長い間正座をすれば足がしびれて立てなくなったり、肘の内側をぶつけれると指先にビリっと電気が走るように、神経は圧迫をされるとうまく働かなくなります。自律神経失調症の原因が全身に出てくるのは、その症状に関係する筋肉や内臓に繋がっている神経に圧迫がかかり、正常な働きを邪魔しているからなのです。肺に繋がる神経が圧迫されれば息苦しさや動悸を感じ、目や耳に繋がる神経が圧迫されれば頭痛やめまいや耳鳴りが起きてしまうというように、全身どこでも症状が出てしまいます。

一般的に自律神経失調症は原因不明といわれていますが、原因が不明といわれるのは、実は、病院の検査以外に原因があるからなのです。病院の検査には、血液検査・レントゲン・MRI・胃カメラなど様々な検査がありますが、背骨の歪みと筋肉の状態を診る検査はありません。

私は治療の道に入って26年、数々の自律神経失調症を診てきていますが、自律神経失調症になる人の身体を調べると、ほぼすべての方に「姿勢の問題」があります。

最近ではスマホやPC作業を長時間するなど、肩が内に入って猫背やストレートネックになったり、運動不足によって腹筋などが弱くなり反り腰になったりして、姿勢が悪くなることで背骨の周りの筋肉に疲労が蓄積し、背骨が引っ張られて歪み、神経に無理な力が加わった状態になっているのです。それが徐々に蓄積してきて、自律神経失調症の症状として現れるのです。

そう、自律神経失調症が起こる本当の原因は、実は、「体のゆがみ」なんです。

病院では軽度の場合、投薬治療で症状を抑える処置がなされますが、それはあくまでも症状を抑える措置をとっているだけで、根本的な改善につながるわけではありません。自律神経失調症には息苦しさ・頭痛・めまい・ふらつき・不眠などの症状がありますが、症状によって、呼吸器科や内科、耳鼻科など転々と病院が変わっていきます。訴えている症状に合わせて処方された薬を飲みながら経過を見ていくのですが、症状に変化が現れなければ違う科でまた薬を処方をされ、また経過を見ていくという流れになります。症状の度合いによっては心療内科に回され、精神的なもののように扱われます。

たとえ薬で症状が良くなったとしても、姿勢が改善したわけではないので、また違った形で次々症状に現れるということも少なくありません。病院では原因がわからないため、どうしていいかわからず、改善を諦めてしまっている方も多くいらっしゃいます。

自律神経失調症は「姿勢」が関係しているので、その原因となっている体のゆがみを改善することが何より大切なのです。

その点で、整体治療は体全体の構造を整えて全身が機能的に動けるようにする効果が高く、自律神経失調症はもちろん、姿勢やバランスも良くなり、再発を防ぐ効果もあります。

先にも述べましたが、自律神経失調症は猫背や反り腰、ストレートネックなど姿勢が悪くなることによって、自律神経に無理な圧迫がかかったときに発症します。

骨格や筋肉を整え、姿勢を良くするのは整体治療において得意分野です。整体治療は体全体のゆがみを矯正し、全身の筋肉を緩め、安定した姿勢へと導きます。

さらに、当院の行う自律神経失調症の治療は、多くの整体院や接骨院で行われている背骨と骨盤の矯正にとどまらず、再発しないための姿勢指導から、体を機能的に動かせるようになるためのストレッチ指導、再び骨盤が傾かないようにするための筋トレ指導など多角的・総合的に行っていくので、整体との相乗効果も高く、自律神経失調症にとって理想的なアプローチが可能な治療法なのです。

病院では、多くの自律神経失調症が経過観察になってしまうため、根本的な改善は見込めず諦めて放ったらかしになってしまうケースが多いのですが、軽度であれば改善は十分可能ですし、重度の場合でも症状の改善・軽減は可能性があるので、諦めないで整体の治療も選択の一つに入れていただければと思います。

そしてこれまで数多くの自律神経失調症の患者さんと向き合ってきた当院にご相談いただければ幸いです。